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TOEIC IPオンラインテストの受験記・対策のポイント

TOEIC IPオンラインテスト

TOEIC IPオンラインテストを初めて受験する人は、どんなテスト形式なのか勝手が分からないではないでしょうか。対策にも困ると思います。私も初回は迷いました。

この記事では、実際に私が受験した際に感じたことや試験の対策をまとめます。受験する方の参考になれば幸いです。

目次

TOEIC IPオンラインテストの概要

「TOEIC IPオンラインテスト」とは、TOEIC L&Rの IPテスト(企業等の内部で受験するタイプ)をPC上でオンラインで受験できるものです。いわゆるCBT(Computer Based Testing)の一形式です。

IPテストのため、現時点で個人での受験は不可です(今後の方向性としては、個人向け公開テストもオンライン化されると期待します)。

なお、通常のTOEIC IPテスト(ペーパーテスト)の対策等については、こちらをご参照ください → 参考記事:TOEIC IPテスト対策 ― 公開テストとの違いと長期戦略

オンラインテストは、通常のペーパーテストとは次の点が異なります。

  • 試験時間が短く、問題数が少ない。
  • Listening, Readingともに、”Unit 1″, “Unit 2” の2段階に分かれている。Unit 1の正答率に基づき、Unit 2の出題内容が変わる。Unit 2は受験者の実力に応じた出題となるため問題数が少なくて済む。
  • 試験の直後にスコアが表示される。

詳細は、TOEICの公式サイト をご覧ください。

出題数と制限時間は次のとおりです(TOEIC公式サイトより):

受験の記録:準備・時間配分

私は2021年・2022年の2回、勤務先でTOEIC IPオンラインテストを受験しました。そのときの状況をまとめます。

ただし2022年の後半以降、試験の形式等が変わっているかもしれません。かならず公式サイトや公式の案内を熟読してください。

事前準備

試験の前に、オンラインで事前の個人情報等の入力が必要です。また、PCの設定確認も必要です。

最初は戸惑う部分が多いです。事前にマニュアルをよく読みましょう。また必ず準備には時間に余裕をもたせましょう。

試験内容

問題は、Listeing、Readingの両方とも、

  1. Unit 1(25問)は全員共通の問題。
  2. Unit 2(20問)はUnit 1の正答率に応じて難度が変わる。

となっています。Unit 1は平均的な難度の問題が多い印象です。Unit 2は、Unit 1の出来具合により難度が変わります。Unit 1の正答率が高ければ、Unit 2の難度は高く設定されるはずです(私の場合、スコアは900点台ですが、Unit 2では難度が上がったようでした)。

Listening

Listeningは、ヘッドホンが使えるため、音質を確保できる点は非常に良いです。

Part 3, 4は、問題文(選択肢)が音声開始と同時に表示されるため、「先読み」ができません(正確に言うと、問題が切り替わった時の冒頭のdirectionの数秒間だけ先読みができます)。TOEIC L&Rのペーパーテストのテクニックとして先読み訓練をしている人は、注意してください。

また各問題で、未回答のまま時間切れで次の問題の音声が始まると、その問題は回答不可になります。問題ごとに時間の制約があるのは厳しいです。

Reading

<画面表示>

1回目の受験では、ノートPCだったため、文字が小さすぎてフォントも見づらかったです。

特に長文は非常に読みにくいものでした。PCの画面の見え方を事前に確認する手段がなく、本番で気づいて慌てました。文字が潰れかけて解読不能なところもありました。

2回目の受験では、大きい画面のディスプレイを接続したため、見やすくなりました。23インチ以上のディスプレイを使うことをおすすめします。

また、紙と比べて、PC画面では、集中力を高めて英文を速読しにくいという感覚があります。

<画面の操作性>

1回目の受験時は、Readingパートの開始時(たしかdirectionが表示されただけで)、いつの間にか時間のカウントが始まっていたことに気づかず、時間を大きくロスしてしまったように思います。

また、各問題で、画面の端の”→”(矢印)を押下しないと次の画面に進まないのが、初めは気づきにくいです。

全体的にインタフェースが全般に不親切で、分かりにくいです。

<時間配分>

特に Unit 2では、時間に余裕がなかったです。

私はいつもTOEIC L&RのReadingでは最後少し時間が余るのですが、オンラインでは時間が足りません。

ペーパーテストと比較すると、問題数が少なく時間も短いため、時間配分の柔軟性が低く、ちょっとした時間のロスが命取りになるため注意してください。

Readingの解く順序としては、文法問題を先に実施し、読解の問題は、文章が短い問題、および設問が多い問題を先に片付けることをおすすめします。時間不足になった際のスコアのロスを下げるためです。これはペーパーテストでも同じで、時間配分の基本です。

カンニング対策

カンニングなどの不正行為は当然、厳禁です。現実問題として、テスト中は、そんなことを考える余裕も、時間の余裕もありません。もし実行したら時間と集中力のロスでスコアが落ちるでしょう。

一方で、不正がバレたらスコア無効だけでなく、勤務先からのペナルティもあるはずです。百害あって一利なしです。絶対に止めましょう。

なお、TOEIC主催者では、AI監視サービスも用意されています。カメラの画像とAIにより、不正行為を検出するものです。企業によっては、これを導入している可能性もあります。

受験に向けた対策

通常のペーパーテストのTOEICと比較して、次の点に重点を置いて対策することをおすすめします。

  • 問題数が少ない分、1問あたりの比重が大きいと言えるため、一つひとつの問題に集中して取り組む訓練をしましょう。
  • Listeningでは、「先読み」ができないため、先読みしないで問題を解く訓練をしましょう。(厳密に言うと、数秒間だけ「先読み相当」のことはできますので、その間に、重要なキーワードだけ見て話をイメージすることはできます。その訓練は有効と思います)
  • Readingでは、PC画面での長文読解に慣れるため、普段からPC画面上で多様な英文を読む訓練をしておきましょう。
  • Readingでは、時間配分がペーパーテストと全く異なるため、事前に考えておきましょう。

<TOEIC IPオンライン対策の教材>

IPオンライン試験の対策の教材としては、TOEIC L&R試験向け公式の難問対策の問題集がおすすめです:

「公式TOEIC Listening & Reading 800+」(Amazonで詳しく見る)

¥3,300 (2022/09/28 16:50時点 | 楽天市場調べ)

通常のTOEIC L&R公式問題集のシリーズは、全員同じ問題で200問のペーパーテストの形式です。しかし、IPオンラインでは、問題数が少なく、人により難度も変わります。特に中級者以上の人は、本書にあるような高難度の問題に重点を置いて勉強するほうが効率的です。

テスト運営の問題点と改善要望

現状のTOEIC オンラインIPテストでは、受験者の実力を正確に測定できないおそれがあると考えます。

環境依存性や偶発的なトラブルが多発している可能性があります。TOEIC 運営機関に対して、次のとおり改善を要望したいです。

  • Readingは、PCの画面表示を事前に確認・調整できるようにすべき。
  • Readingは、初回受験者が画面表示・操作で迷わないよう、画面の表示を改善すべき。
  • 解決策として、操作の練習サイト・動作確認サイトを用意することが望まれる。

まとめ:TOEIC IPオンラインの受験対策

TOEIC L&Rのペーパーテストと比べると、IPオンラインテストでは、特に重要な対策として、「Listeningの先読みができない」「Readingは画面表示の慣れが必要」「事前に環境や操作方法を十分に理解しておくこと」が挙げられます。

受験される皆さんが、十分に対策をして実力を発揮されることを祈ります。

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