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速読の限界と科学的根拠 ― 有効な速読の方法

速読法

読書好きの人なら一度は「速読」を関心を持ったことがあるでしょう。私も若い頃は速読法を調べて、実践してみました。その経験から、一般の人がイメージする「超高速な速読」は不可能であるとの結論に至りました。これは最近の研究でも明らかになっています。

一方で、読み方を工夫すれば、短時間で効率的に本の内容を「習得・理解」できることも分かりました。

本記事では、超高速の速読法の限界や、高速の読書のための工夫についてお話します。

目次

超高速の速読は不可能

速読の限界に関する論文としては、こちらの論文(”So Much to Read, So Little Time: How Do We Read, and Can Speed Reading Help?”)が参考になります。

本論文では、眼球の動き、言語処理の際の脳の働きなどの分析から、読書のスピードの限界について説明しています。

重要なポイントを抽出すると次のとおりです。

  • 読書と速度と理解の深さには、トレードオフがある。
  • 通常と同じ理解度(全文をしっかり読む)のまま、スピードを大幅に上げるような魔法は不可能。
  • スピードを上げて、理解度を落とさないためには、スキミングなどによる情報の取捨選択や処理の工夫が有効。

結論として、多くの人が期待するようなスピードを爆発的に上げる速読は不可能です。

私もかつて、いろいろな速読法をかじってみたことがありますが、成功したことはありません。

特にひどかったのは、「フォトリーディング」と呼ばれるものです。昔、フォトリーディングの書籍を読んだのですが、ページをまるごとパっと見ただけで脳に写し取るイメージを説明されており、当然ながらできるはずがありません

また世の中には、速読セミナーのようなものが多数あります。webで検索すると、各セミナーの「速読メソッド」のようなものが無数に出てきます。オカルト的な怪しいものも多数見かけます(特に「眼球を速く動かす」など、目に悪い危険な方法を勧めているものは要注意です)。

このような速読法の乱立の状況は、「正しい速読法は存在しないので、確立もされていない」ことを示しています。

有効な速読の考え方

とはいえ、「広い意味での速読」は可能です。情報の処理の仕方を工夫することです。

最近の速読に関する記事の多くは、このアプローチが書かれています。

例えば、「情報の取捨選択をして、重要な部分のみ拾い読みをする」「二度読みを前提とし、一度目は流すように読むだけ」などです。

また私がとっている方法を少し紹介すると、例えば、文章の全体の構造を意識し、この先に書かれていることを予測する、また情報の重要度の濃淡をつけて、重要性が低い部分は流すように読むなどの工夫をしています。ただこれは、複雑な情報を正確に構造化する必要があります。そのため、論理的思考力と背景知識の両方が必要です。

また大前提として、集中力を高めておく必要があることは言うまでもありません。

実際には、こうした情報処理の工夫による効率化こそが、現実的な速読と言えます。

まとめ

効果のある「超速読法」は存在しません。オカルト的な速読術に騙されないようにしましょう。ただし、思考力を駆使し、情報処理の方法を工夫することで、実質的な読書の速度を上げることは可能です。

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