自己啓発本は最小限にとどめ、小説・学術書を多く読むことを強くおすすめします。
この記事では、その理由を整理してまとめます。ポイントは「自己啓発本から得た知識は自分の中で定着しない」です。
また、もし自己啓発本を読む場合、おすすめできる書籍を2冊だけ紹介します。
自己啓発本の問題点
自己啓発本を読む意味は無いのか
かつては私も、勉強やキャリアのことを考えて、自己啓発本を読んでいた時期がありました。
しかし「書いてあることが信用できない」「読んでも自分には何も残っていない」と思うようになり、読んでもあまり意味がないと気づきました。
これまで読んだきた経験から、自己啓発書には次のような点が問題であると考えます。
自己啓発本の問題点:
- 著者の独りよがり・科学的根拠の無い主張が多い。
- 多くの本は、昔から言われていることの焼き直し。同じことが書かれているだけ。
- 結論の押し付けが多い。自分で考えて、納得して導いた考えではないため、自分の中で定着しない。
- 自己啓発本で得た知見は即効性があるように見えるが、そのぶん効き目が消えるのも早い。
あなたが今まで読んできた自己啓発本も、これに当てはまりませんか?
<余談> 自己啓発本を書いていてる、ひろゆき氏自身が、自己啓発本について「役に立たない」と断言しています。→ 参考:「【ひろゆき VS 編集者】「自己啓発書って意味ないですよね?」と論破されてみた」
小説・学術書を読むべき理由
自己啓発本を読む目的は、おそらく「知見を得て自己を成長させること」でしょう。
しかし、自己啓発本を読むだけで、知見が自分の中に定着するでしょうか?成長できるでしょうか?
ほとんどの自己啓発本は、簡単な理由をつけて一方的に「結論」を押し付けてきます。
しかし、いきなり結論だけ教えられても、本当の意味で「自分のコト」として考えることはできません。また、根拠の薄い結論だけ言われても納得感がありません。結局、自分の知見にはならず、すぐ忘れるのです。
ではどうすれば知見として定着するでしょうか。それは、自分の頭で「課題設定」「試行錯誤」をして、教訓を自分で生みだすことです。
この目的のためには、小説や学術書のほうが優れています。
- 小説は娯楽の側面もありますが、ケーススタディとして、さまざまなリアリティのある状況での思考実験や問題解決の脳内トレーニングができます。
- 学術書は、専門知識だけでなく、広い意味での思考力・学問的素養を身につけられます。
自己啓発本の選び方・読み方
とはいえ、自己啓発本にも良書はあります。全く読むなと言うつもりはありません。
ただ、自己啓発本が大好きで何冊も読み漁っているのに、全く結果が出ないという人をネット上でよく見かけます。
こうならないよう、自己啓発本を読む場合、次の点に注意して選ぶことをおすすめします。
自己啓発本の選び方・読み方:
- 本の数を絞る。必要最小限にとどめる。
- 良書・古典的名著と言われる本を選ぶ。
- 新しい本の場合、著者の主観だけでなく、客観的根拠や参考文献が豊富な本を選ぶ。
- 鵜呑みにしない。結論は人によって異なると考える。
自己啓発本は、結論を単純化して書きがちです。万人に当てはまらないことでも「普遍性がある」「あなたも○○すべき」と書くのです。
しかし実際には、人や状況によって異なります。自分がやるべきことは、自分で考えて決めなければなりません。
自分の頭で考えることが、自己の成長につながるのです。勉強と同じです。
<数少ない推奨書籍>
それでももし自己啓発本を読むなら、
の2冊を読んでおけば十分です。

この2冊は長年多くの人に読まれています。歴史の評価に耐えていると言えます。また、近年の自己啓発本の多くは、この2冊に書かれていることの言い換えのような内容が目立ちます。
これ以外の自己啓発本は、何冊読んでも同じと言えるでしょう。
※参考: こちらの記事に記載しましたが、「人を動かす」はKindle Unlimitedでも読めますので、確認してみてください (2023年5月時点)。
まとめ:自己啓発書を読む意味
「勉強やキャリアの役に立つ」と考えて読書をするなら、自己啓発本よりも小説・学術書を読んでください。自分の頭で考えて教訓を得ることが、遠回りのようで、近道です。
自己啓発本は、必要最小限の良書のみを読むこととし、結論をそのまま受け入れず自分の頭で考えることです。
