会社員なら、今後のキャリアを考えて、何らかの資格・検定試験を受けておこうと考えますよね。問題は、何を受験すべきかです。
この記事では、私の経験や、周囲の仕事関連の人から聞いた意見に基づいて、一般の会社員に有利な資格・検定試験の考え方をまとめます。
資格・検定試験の考え方
<実務経験が最重要>
まず初めに、重要な大前提から。
「一般の会社員の仕事では、業務に関連する分野の資格・検定は重要な意味を持たない場合が多い。その分野の実務経験が全て」
という当たり前のことです。しかし、これを忘れがちな人がいるため強調しておきます。
例えば、財務・会計の仕事に転職をしたい場合、簿記検定の取得はさほど意味を持ちません。それよりも、財務・会計の実務経験のある人が採用されるでしょう。
<自分の専門分野では低難度の試験は価値が無い>
IT関連の仕事の場合、情報処理技術者試験などに合格するよりも、実務で実績を残すほうが評価されます。たとえ高難度の試験に合格していても、実務経験が足りなければ、能力があるとはみなされません。
特に、難度が低い検定試験は、その分野で仕事していれば「合格して当然」とみなされるため、ほとんど価値がありません。
会社員に有利な資格・検定試験
<専門分野とは異なる分野の試験がおすすめ>
一般の会社員はどんな資格・検定試験を受けたら良いでしょうか。
「担当業務の内容から少しずれた分野の資格・検定」
が有利になりやすいです。業務内容に直結しないものの多少は関連するスキルが良いでしょう。
長期のキャリアを考えた場合、将来的に幅広く役に立つ可能性があり、また「向学心がある」と評価してもらえるものが良いです。
例えば、次のような資格・検定試験は、技術系を中心に多くの人に共通的に有用でしょう。
<例:技術系会社員に推奨の試験>
- 英検・TOEICなどの語学系
- 日商簿記検定
- 知的財産管理技能検定
- 統計検定
中でも、英検・TOEICなどの英語の検定試験は重要です。英語の運用能力は、頭を使う仕事をする限り、いつか必要になる可能性が高いです。また英語力が高いことを証明できれば、キャリアの可能性が大きく広がります。
なお、資格・検定試験の分野として、業務内容から大きくずれすぎると評価されません。例えば、世界遺産検定などは、持っていても業務では役に立たないとみなされるでしょう。
私自身の例を書きます。業務内容はIT関連分野の研究開発(技術系)です。業務に関する検定試験としては、情報処理技術者試験にいくつか合格済みです。しかし、これはおそらく社内では評価されていないと思われます。一方で、英検1級や簿記2級も持っています。これらは、視野の広さをアピールすることに繋がりますし、国際業務、技術以外の事業系の業務をする上でも助けになっています。
皆さんも、長期的なキャリア形成を考えるならば、業務内容から少しずれた分野の資格・検定試験を考えてみることをおすすめします。
