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英検1級の価値・目指すべき理由・合格して分かった評価

英検1級の価値

英語でキャリアアップしたい人は、TOEICのスコアだけでは企業の人事へのアピールの点で弱いです。英検1級を取得すると差別化を図れます。

この記事では、英検1級の持つ価値とその根拠についてまとめます。

私自身が英検1級を取得した経験から言うわけではありませんが、英検1級は本当におすすめです。

目次

英検1級の持つ価値

<TOEICだけでは不十分>

キャリアが目的で英語の検定試験を受ける場合、TOEIC L&Rと英検(実用英語技能検定)がメジャーです。一般の社会人はこの2つを考えればよいでしょう。(IELTSや国連英検はマイナーすぎて普通の日本企業の人事にはほとんど認知されてません)

ここで言いたいのは、TOEICでの高スコアは必要最低限であり、TOEICに加えて英検の上位級(できれば1級)を取得すると価値が大きい、ということです。TOEIC or 英検の二者択一の話ではありません。

TOEIC L&Rは、今や誰でも受けるものです。TOEIC L&Rを受けるだけでは、他人との差別化は無理です。

また、TOEIC L&Rは、リスニング・リーディングのみのため、これだけで英語力の証明にはならないことも企業は知っています。

なお、TOEIC には S&W(スピーキング、ライティング)もありますが、これは逆にマイナーすぎることと、スコアが L&Rと分離されて「よく分からない」という印象を持たれがちです。

なお、TOEIC L&Rの2021年度の受験者は、2,123,000人、TOEIC S&Wは 34,900人でした。(参考: TOEICプレスリリース

<英検の付加価値>

一方で、英検は「4技能の全てを総合評価」「級という分かりやすい尺度」「上位級は希少性がある」という点で、TOEIC L&Rだけの場合と比べると、大きな差別化が可能です。

また、TOEICの場合、古いスコアは信頼性がないとみなされやすいです。細かい数字で評価することのメリットの裏返しと言えます(公式にはスコアの有効期限はないようですが)。

一方で、英検は「級」として認定されるため、はるか昔に取得した級でも有効とみなされやすいです。TOEICのスコアとは全く違います。

なお、英検の2021年の「志願者」のうち、高校生以下の除くと、大学等は 65,549人、その他(社会人など)は549,380人でした。上位級は合格率も低いため、合格者数はこれよりはるかに少ないはずです。(参考:英検のサイト

私は民間企業に勤めていますが、周りを見る限りでは、TOEIC L&Rは会社から半強制的に受験させられるため、ほぼ全員が受験しています。一方で英検は、一部の向上心のある人だけが受験している状況です。英検の上位級の取得は、希少性からも企業に対するアピール材料になります。

英検1級のレベルと評価

<英検1級と収入>

英検1級、英検準1級の取得者は、平均年収や幸福度が高いとするデータもあり、英検が公式に公表しています。たとえば「50代男性の英検1級取得者の平均年収は1,100万円以上」とのことです。

英検サイト「英語力とQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の関係性調査結果」より抜粋

もちろん、単なる相関関係であり、因果関係は断定できません(つまり、英検1級をとったから年収が上がるのではなく、もともと能力が高い人だから年収が高くなり英検1級にも合格できただけかもしれません)。

それでも、英検1級の価値を考える上で参考になる情報ではあります。

<TOEICスコアとの対応>

英検1級に対応するTOEIC L&Rのスコアを調べてみます。CEFRを基準に考えます。(CEFRは “Common European Framework of Reference for Languages” で言語力評価の国際標準の基準と考えれば良いです)

英検の公式見解によると、英検1級はCEFR C1相当のレベルとのことです。

英検サイトのガイドラインより抜粋

一方でTOEIC L&RのスコアのCEFRでのC1に相当するスコアの基準は、TOEICの公式見解によると、Listening 490、Reading 455 とのことです。合計は490+455 =945です。(詳細はTOEICのサイト参照)

以上から、英検1級は、TOEIC L&R 945点程度に相当すると言えます。

ただし、英検1級は4技能の評価という点で付加価値が高いため、単にTOEIC L&R 945点の人よりも高く評価されるはずです。

<履歴書に書く意味があるのは>

履歴書などには、下手にTOEICの低いスコアや英検の低い級を書くと、かえってマイナス評価になってしまいます。どの程度なら書いても良いかは、勤務先や転職先によってマチマチでしょう。

リクルートダイレクトの記事では、人事系コンサルタントの話として、以下の目安が示されています。

TOEIC L&Rについて「ビジネスで通用する最低限の英語力の目安がTOEICスコア700点」「外資系企業やグローバル企業の中には800点以上のハイスコアを求めるケースも」。

英検について「準1級、1級に合格していれば、日常業務で英語を多用する企業においてもアピールになるでしょう。」

英検1級取得者の実感

私自身の英検1級を取得してからの経験などをお話します。

まず取得後の勤務先の人事の面談で、「英検1級を持ってるんですね。英語は大丈夫ですね」と言われました。感触として、TOEICの高スコア以上の好印象を持たれているのは間違いなく、人事評価の面でプラスになっています。

また、いろんな場所のプロフィール(社内の人事情報も含む)で、「英検1級」と書けます。客観的な4技能の英語力を半永久的に示せる「安心感」が大きいです。

さらに、「TOEICで高スコアを維持しなければ…」というプレッシャーからも解放されます。「英検1級持ってます」と言えば、ほとんどTOEICのスコアは問われません。

英検というカテゴリーの中で「最上級」であることも価値が大きいです。「これより上の級の人はいない」「さらに上を目指す必要がない」と考えることができて、英語の検定試験から卒業することができます。実践的な英語の勉強に専念できるのです。

以上のような、企業の人事評価だけでなく、精神面での副次的な効果も大きいです。

まとめ:英検1級をめざそう

TOEIC L&Rだけでは、誰でも受ける試験であり、4技能ではないため、英語力のアピールとしては物足りません。アピール効果が持続的に得られる英検1級の取得はメリットが大きいです。企業からも高評価が得られます。

まずは過去問をやってみることです。

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